精油はこの成分が入っているからこれに良い。
精油はこの成分がこう働いているから、こう使うと良い。
皮膚から浸透(経皮吸収)して血流に回るから働くんだよ。

私たちは、アロマセラピーそして精油を理解し、活用するときに基礎的なことから応用まで学びを深めていきます。そしてその中には、継続して学ぶとふと気づくこともたくさん出てきます。私は1997年に初めて学問としてアロマセラピーを英国で学んでから、今まで自分の知識や理解を確認・修正する過程や時代の移り変わりで感じてきていることがはっきりとあります。

まず1つは、これは随分前からお話しする生徒の皆さんにも説明をしていますが、「アロマセラピー=マッサージケア」ではないということです。イギリスでは、この考え方がホリスティックな形として進化してきましたが、実際にはアロマセラピーの活用方法の中にマッサージケアが1つあるという理解であり、決してイコールではありません。

その名の通り、アロマセラピーは「芳香療法」として、香りを活用することが本来の目的である意味を保持しています。しかし、ある意味ではその名前を示すほどに、嗅覚の研究やエビデンスは追いついていません。

マッサージケアを活用法とするとき、それは本来マッサージケアとしての「触れる」という有効性と効果なのか、それともそれが精油の香りの有効性と効果なのか、それともその2つが融合することで生じる有効性と効果なのか。

これが入り混じった状態で、それぞれの部分的な活用が実践的に多く試みられているため、①ある意味導入しやすく簡単にその効果が現れることが多い、②ある意味社会的に専門家や研究者にはあやふやに見えて理解してもらいにくい、①②の両面を持っています。

結果的に、
その人にとってどっちが有効的だったのか?
どちらをもっとうまく活用することでよりその改善が見込めるのか?
それともなんとなくどっちかだから、まあこれでいいんじゃないか?
などなど。

マッサージケアの観点で考えると、心理学の中にもあるタッチケアの考え方、またマイアミ大学医学部でのタッチの研究においても、触れる科学においても大変有効的なケアであることは間違いないと思います。まずこの点はクリアに理解しておきたいと思います。

そして実際にどれぐらい皮膚に入っているの?経皮吸収するから効果がある?
それはどの程度で、本当にそう言い切れるかどうか。

実際に経皮吸収や血流の中に成分が・・といった検証やデータを見ることができますが、実際に人間に注射などで打ったり、治療に薬と同様に活用できない精油を考える場合に、
人は個々に生活環境や仕事、食事、消化、免疫、循環、睡眠など、全く同じ人はいません。だからこそ、条件が揃った1つの症状だけに使用するということは想定できません。
さらに芳香療法として、個々の「香りの嗜好性」は同時にしっかりと研究で検証されているか?ということが気になります。

薬と同じような働きと成分を持つから!という理由に関しても、もちろん実際に成分的なことを考えると、確かにその通りで十分に注意すべきことがあります。
しかし、研究ではない日常生活において、本当にそのような目的で使用することを、アロマセラピーケアの目的にしているかどうか?ということを考えてみてください。
その人が感じている本能的な香りの嗜好性はどこにいってしまうのでしょう?
もしその成分が嫌な香りである場合、それを説明を受ける前(文字でこういう成分だと説明されて思い込みが生じてしまう前)に判断する時間は与えられているでしょうか。

本来の治療の中では、薬を投与する際には、「嗜好性」などの感覚は関係ありませんし、確認もありません。しかし、香りを感じるアロマセラピーはそうはいきません。

アロマセラピー(芳香療法)を学ぶ中で、本来治療ではない補完療法としての側面を学び、それを網羅してケアに融合するはずが、結果的に「この症状にはこれ!」というような治療のような判断や精油選択の学びになってしまったら、それは治療のように活用する考えに戻ってしまうことになり、それは違った方向だけでなく、違った学問へと進みます。

日常実際に活用している人、そしてアロマセラピストとして仕事をしている人、アロマセラピストなどにアドバイスをもらってしようしている人であっても、現場ではこういった疑問は、心の中にいろいろな人に沸いてきていると思います。

アロマセラピーって?精油っていったい何に良いんだろう?
勉強したけど、その精油の成分は実際にどう働いているんだろう?

part2へ続く