オーガニック認証ってどういうこと?
ARTQ ORGANICSはオーガニック認証を受けているブランドとしてこのようなご質問をよく受けます。

実際にまず皆さんにクリアにしておきたいと考えているのは、
オーガニック認証は「優劣」ではないということです。
それぞれの国でそれぞれの目的と違いを持って第3者機関が機能しています。

あと、実は、「オーガニックorganic」と「オーガニック認証certified organic」って違うんです。オーガニック認証certified organicという言葉や文字を活用している会社は、機関に登録している会社で、逆にその言葉の使用を義務付けられています。

私たちは食品ではなく、精油や化粧品を皆さんにお届けしていますが、
自社で北海道に「オーガニック認証工場」を保持しています。
私自身もオーガニック認証査察などに関わって、今年で12年を迎えます。

精油や化粧品のオーガニック原料を活用した処方を進めてから、
数年経過した2012年香港で開催されたオーガニックのサミットであるSustainable Summitで、精油の処方に関して初めて発表をさせていただきました。

仕組みを簡単にお話ししますね。
例えば、海外の「オーガニック認証を受けている農家」からラベンダー精油を1キロ購入したとします。その場合には、その農家が認証を得ている証明などを提出していただき、発送時も認証機関で定められている配送記録の書面が必要になります。

その後、その1キロをそのまま誰かに販売するのであれば、農家から届けられたままの状態で販売は可能です。しかし、もしその1キロを小分けにして小さい小瓶で販売するとなるとどうなるか?ということです。この場合は、小分けにした瓶にはオーガニック認証マークをつけることができません。

もしこの1キロを小分けしてオーガニック認証マークをつけたい場合には、その1キロの精油を輸入している会社や個人もオーガニック認証を取得しなければいけません。
私たちも、各国の提携農家とのやりとりを常に行い、皆さんにその年の抽出した精油をそれぞれの農家からのメッセージと共にお届けしています(Aromatic Journeyアロマティックジャーニーとして連携農家とのライブ中継などもお届けしています!)。

農家の皆さんに農家の方をご紹介いただいたり、直接足を運んでお話をして精油の質を確かめたり、コミュニケーションをとり続けています(アネルズあづさ発行書籍の写真は、その際に各国の農家で撮ったものを、皆さんにお届けしています)。


そして、「あ!もう今年もやってくる!」と毎年思うのですが(笑)、
このオーガニック認証制度は毎年海外からの「査察」があります。

化粧品の製造の場合も同じです。
まず化粧品を製造する認可がある工場で製造することが法律上必須です。
その次に、処方を行なっや上で使用する原料に関して、
1つずつオーガニック認証原料として活用できるか?ということを農家や原料供給者に確認し、書面をいただきます。それをオーガニック認証団体に処方と一緒に提出し、
了承approvalが下りれば、やっと製造のための原料買付などの準備をスタートすることができます。

さらに、容器、ラベルや箱なども全て使用して良いものとダメなものが規定にありますので、全て提出した上で了承approvalをもらってから容器の買付けや印刷を行います。

とても面倒なプロセスのように感じると思いますが、逆にいうとこういった査察がないと、本当にオーガニック認証の原料を使っているのか?精油は本当に混ぜていない純粋なものだとどう証明するのか?が見えづらくなるのも事実です。

「天然由来成分」は「由来」であって、天然成分配合とは違うなど、
これは先に欧州でも問題になり、その上で設定されてきた規定でもあり、
解釈の難しさによって消費者がわかりにくい状況になっていることをどう捉えるか?は
まだまだ、今後の課題だと感じています。

「オーガニック」が全てではありません。
しかし、本当にオーガニックのものを手に取りたいと願っている方が、
手に取れないような環境であってはいけないと思っています。

「難しいこと」ではなく、本当にオーガニック認証のものを届けるために、
私たちは必要なコトとして今後も取り組んでいきたいと思います。